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米澤 仲四郎; 市村 茂樹; 黒澤 達也*; 松江 秀明
分析化学, 47(9), p.613 - 620, 1998/00
原研の研究用原子炉JRR-3Mの放射化分析設備(PN-3)を使用し、半減期秒オーダーの短寿命核種を利用する中性子放射化分析(NAA)の基礎検討を行った。PN-3は、高速の気送管照射装置と高線計数率用線スペクトロメーターから構成され、短寿命核種を利用したNAAを迅速に行うことができる。短寿命核種NAAで重要な高計数率線測定法、照射カプセル材質、中性子束の変動等基礎条件の検討を行い、中性子照射により半減期0.7~100秒の放射性核種を生成する20元素について、分析感度と検出限界を測定した。本法ではSc,In,Dy,Hfが最も高感度であり、その検出限界は4.2~14ngであった。また、他の方法では分析が困難なFの検出限界は、520ngであった。本法が有効な元素F,Se,Sc,Hf,In及びDyについて、各種標準物質等の分析に応用し、精度、正確さ及び検出限界を評価した。